色鮮やかなサリー、スパイス香るカレー、神秘的な建築群などなど、
インドは旅人を惹きつけてやまない魅力にあふれた国。
しかし、特に女性の一人旅となると、「インドって危ないんじゃないの?」「女性が行くにはちょっと怖い…」と不安に感じる声も多く聞かれます。
SNSや口コミでは“女性にとって最悪の国”という過激な意見も飛び交うなか、実際はどうなのでしょうか?
この記事では、インドの治安についてリアルな視点で深掘りし、実際に現地で体験した女性たちの声やトラブル事例も交えて、インド旅行の真実をお届けします。
インドの治安は本当に悪いのか?女性視点で読み解く現地の現実

「インドは危ない」と言われることが多いですが、その一言で片づけてしまうのは少し乱暴かもしれません。
実際、毎年多くの女性旅行者がインドを訪れ、問題なく旅を終えているのも事実です。
しかし、文化や治安感覚の違いから、日本人女性が驚き、戸惑う場面が多いのもまた事実。ここでは、インドの治安を女性視点で客観的に見ていきます。
治安を左右する要因とは?インド特有の社会背景を解説

インドの治安を理解するうえで外せないのが、多様すぎる社会構造です。人口は14億を超え、地域・宗教・言語・階級が入り混じるインドでは、地域によって治安状況が大きく異なります。首都デリーと南インドのケーララ州では、まるで別の国にいるかのような違いがあるのです。
また、貧困と教育格差、ジェンダー問題なども治安に直結しています。中でも「女性は男性に従うもの」という根強い価値観が残る地域では、女性の一人歩きや自立した行動が奇異に映ることもあります。これは単なる文化の違いではなく、ときにトラブルのきっかけにもなりかねません。
そして、インドでは警察力が地域によってばらつきがあり、事件が起きた後の対応にもムラがあると言われています。そのため、予防的な行動、つまり「自分で身を守る意識」がとても重要になります。
統計で見るインドの犯罪率と女性被害の実情
数値で見ると、インドにおける女性への犯罪件数は年々増加傾向にあります。インド国家犯罪記録局(NCRB)のデータによると、女性に対する暴行や性的嫌がらせの件数は、2022年時点で年間40万件を超えて報告されています。
ただし、これは報告されている数のみ。実際には、報告されていないケースも数多く存在すると考えられています。
特に都市部では、「公共交通機関での痴漢」「夜道での声かけ」「写真撮影」など、女性観光客を対象とした軽犯罪が多いと報告されています。また、外国人女性に対して「性的に開放的」という偏見を持つ人が一部に存在し、執拗に付きまとうケースもあります。
このような背景が、「女性にとってインドは危険」というイメージにつながっているのです。
現地の女性と日本人女性の「治安感覚」の違い
現地のインド人女性は、子どもの頃から「危険を避ける行動」が習慣として身についています。
たとえば、夜間は一人で出歩かない、肌の露出を控える、男性と二人きりにならないなど、無意識に“自衛”を行っているのです。これに比べて、日本人女性は比較的自由で安全な社会に育っているため、危険察知の感覚が異なるのは当然と言えるでしょう。
たとえば、「親切そうな男性が話しかけてきたから、ついスマホを見せた」という行動が、インドでは“ナンパ成功”と捉えられてしまうこともあります。つまり、日本では無害な行動でも、インドでは誤解やトラブルのもとになることがあるのです。
この感覚のギャップを理解し、現地女性がしているような「自衛」を意識することで、無用なトラブルを大幅に減らすことができます。

【体験談】女性が語る「インドで怖かった瞬間」とその理由

バックパッカーが多く滞在する、インド・コルカタのサダルストリート。サダルストリートでは、死体が転がってたり、衝撃的なこともある。わたしの場合は女性が性犯罪にあっている場面に遭遇した。たぶん、この女性は日本人かと思われる。状況としては、この女性がサダルストリートを歩いているときに、地元民に声をかけられ、どこかに連れて行かれた。たぶん宿を紹介するとか何とかそういう話をされたんだと思う。気になった私は、少し後をつけてみた。すると路地裏に連れて行かれて、その女性は・・・。これ以上は詳しく話せませんが、性被害にあわれていました。リスクメイトの投稿
インドを旅した多くの女性たちが、予期せぬ出来事に驚きや恐怖を感じたと語っています。
ここでは、実際の体験談をもとに、リアルな「怖さの瞬間」をご紹介します。
サイクルリキシャでの痴漢被害
ある女性旅行者は、サイクルリキシャに乗っている際、通行人から胸を触られるという痴漢被害に遭いました。
混雑した通りでの出来事で、一瞬のことで頭が真っ白になったと語っています。
このような被害は、混雑した場所や交通手段を利用する際に注意が必要です。
参照:女一人旅の怖い体験談 インド旅行前に知っておきたいこと
アロマショップでの不快な体験
南インドのマイソールで、道端で知り合った男性に「アロマの店をやっている」と誘われ、ついて行ったところ、マッサージ中に不適切な行為を受けそうになったという体験談があります。
女性旅行者はすぐに店を出ましたが、旅の終盤で警戒心が薄れていたと反省しています。見知らぬ人からの誘いには慎重になるべきです。
観光地でのしつこい付きまとい
ゴア州の教会を訪れた女性旅行者は、現地の男性にしつこく付きまとわれた経験をしています。
最初は親切そうに話しかけられたものの、次第に個人的な質問が増え、無視しても30分以上ついてこられたとのこと。最終的にはスタッフの助けを借りてその場を離れることができました。
観光地でも警戒心を持ち、必要であれば周囲の人に助けを求めることが大切です。
参照:インドで男にしつこく付きまとわれた!逃げ切るまでのリアル体験
「インドはもう行かない」と言われる理由を深掘り解説
インド旅行を経験した女性の中には、「もう行きたくない」と感じる人も少なくありません。
その理由を、実際の体験談を交えて探ってみましょう。
予想以上のストレスと疲労感
インドの街中は、騒音や人混み、強烈な匂いなど、五感を刺激する要素が満載です。
ある旅行者は、「歩道であろう場所は瓦礫と電線、犬のうんこでぐっちゃぐちゃ。
道がいきなり壁で塞がれてることもあり全然Googleマップ通りに歩けない」と述べています。
参照:女2人インド旅行記1日目
文化の違いによる戸惑い
インドでは、女性が一人で行動することが珍しく、注目を浴びることがあります。
ある旅行者は、「町中でもしょっちゅう声をかけられます。いくつもの国を旅行しましたが、こんなにもジロジロ見られて声をかけられてという旅行は初めてでした」と語っています。
体調不良や食事の問題
インドの食事や衛生環境に慣れないと、体調を崩すこともあります。
ある旅行者は、「夕方から急激に体調が悪くなり、そのままうなされるように夜を迎えました。それが1週間つづき、あえなく帰国。日本の病院に行った結果、日本にいるとまずかかることのない『ジアルジア症』にかかったことが判明しました」と述べています。
無断で写真を撮られる?インドで女性が経験する“視線とカメラ”の実態

インドを旅した女性たちの間で、最も多く挙がる「違和感」として挙げられるのが、“視線”と“カメラ”です。
日本とは異なる感覚で、現地では外国人女性が注目の的になることが多く、特にアジア系女性は目立ちやすい存在です。ここでは、そんな視線と写真トラブルの実情を見ていきます。
「日本人女性=撮影対象」になりやすい理由とは?
インドでは、“観光客=撮っていい存在”という意識が一般的に強く、とくに日本人女性はその見た目や雰囲気から目立ちやすいと言われています。肌が白く、控えめな印象の日本人女性は、“異国的でかわいらしい”という理由で勝手に写真を撮られることがあるのです。
特に多く報告されているのが、以下のようなシチュエーションです。
- 観光地で写真を頼まれたと思ったら、別の人が遠くから隠し撮りしていた
- 子どもと一緒に写真を撮りたいと誘われ、断ると周囲から白い目で見られた
- 集団の中で囲まれて記念撮影に無理やり参加させられた
これらの行為は悪気がないことも多いのですが、日本人にとっては不快だったり、恐怖を感じたりする場面もあります。
撮られた写真が悪用されるリスクとその対処法
一見無害そうな記念撮影でも、SNSや動画サイトで無断で拡散されたり、プロフィール写真として勝手に使われたりするケースがあります。中には「日本人女性=軽い」という偏見に基づいた扱いをされ、性的なニュアンスで加工・共有される被害も報告されています。
このようなリスクを防ぐためには、たとえ親切そうなお願いであっても、「写真はNG」とはっきり伝えることが大切です。笑顔で断ると、相手も悪意なく引き下がってくれることが多いです。また、知らぬ間に撮られた場合には、勇気を持って「Delete please」と申し出ることも自分を守る一歩になります。
もしトラブルが拡大しそうな場合は、観光地の警備員や現地警察に相談するのも有効です。
写真トラブルを避けるためにすべき3つの行動
写真トラブルは完全に避けるのが難しい場合もありますが、以下のような行動を心がけることで、被害を最小限に抑えることができます。
- 露出の少ない服装を意識する
肩や脚を隠すことで、注目を集めにくくなります。現地女性に近い服装をするだけでも、目立ち方が大きく変わります。 - グループで行動する
一人旅よりも、複数人で行動した方が写真を撮られるリスクは格段に下がります。声をかけられてもしっかり断れる雰囲気も作れます。 - 写真を撮られることに敏感になる
「カメラを向けられているかも?」と思ったら、はっきりとした表情で相手を見るだけでも警戒心を示すことができます。
このような行動を通して、自分のプライバシーを守る意識を持つことが、快適で安全なインド旅への第一歩です。
「インドでモテる日本人女性」それって本当に嬉しいこと?

インドを旅する日本人女性の中には、「モテる」という経験をする方も少なくありません。
しかし、その「モテる」は必ずしもポジティブなものばかりではなく、時には困惑やトラブルの原因となることも。
ここでは、実際の体験談を交えながら、その実態を探ってみましょう。
優しさと好奇心が紙一重な“フレンドリー文化”の罠
インドでは、外国人に対してフレンドリーに接する文化があります。
特に日本人女性は、その外見や振る舞いから注目を集めやすい存在です。
ある旅行者は、「観光地で写真を一緒に撮ってほしいと頼まれたが、次第に囲まれてしまい、断るのが難しくなった」と語っています。
このような状況は、相手に悪意がなくても、旅行者にとってはプレッシャーとなることがあります。
ロマンス詐欺と恋愛勧誘に潜む危険とは?
インドでは、日本人女性をターゲットにしたロマンス詐欺や恋愛勧誘の事例も報告されています。
あるブログでは、「現地の男性から親切にされ、信頼していたが、最終的には金銭を要求された」という体験談が紹介されています。
このようなケースでは、最初は親切心から始まるため、見極めが難しいことが特徴です。
「モテる」=「狙われる」?現地男性の視線の意味
インドでは、肌の白さや異国的な外見が美の象徴とされることがあり、日本人女性は注目を集めやすい存在です。
ある旅行者は、「観光地で何度も声をかけられ、写真を求められた。最初は嬉しかったが、次第に疲れてしまった」と述べています。
このような状況では、相手の視線や行動が好意からくるものなのか、それとも別の意図があるのかを見極めることが重要です。
よくある質問:インド治安と女性旅行の不安に回答!
インドへの女性一人旅を計画している方々から、よく寄せられる疑問や不安にお答えします。
実際の体験談や現地在住者のアドバイスをもとに、安心して旅を楽しむためのポイントをまとめました。
Q1: インドに女性一人で行っても大丈夫?
インドでの女性一人旅は可能ですが、十分な準備と注意が必要です。
現地在住者のブログでは、「インドで女性の一人旅は危険?気を付けるべきポイントと対策」で具体的な対策が紹介されています。
例えば、服装に気をつける、夜間の外出を控える、信頼できる交通手段を利用するなどが挙げられています。

Q2: インドのどの都市が比較的安全ですか?
観光地として人気のあるデリーやムンバイ、バラナシなどは、観光客向けのインフラが整っており、比較的安全とされています。
ただし、どの都市でもスリや詐欺には注意が必要です。
Q3: 服装で注意すべき点は?
インドでは、肌の露出を控えた服装が望ましいとされています。
長袖・長ズボンやスカーフを身につけることで、現地の文化や宗教的な配慮を示すことができます。
また、現地の女性が着用するサルワール・カミーズなどの民族衣装を試してみるのも良いでしょう。現地在住者のブログでは、「【インド】女性の服装や注意点は?あると便利な持ち物」で、服装に関する具体的なアドバイスが紹介されています。
Q4: ホテル選びのポイントは?
安全な宿泊先を選ぶためには、以下の点に注意しましょう。
- 信頼できる予約サイトや旅行会社を利用する
- 女性専用フロアやセキュリティが整ったホテルを選ぶ
- 口コミや評価を確認する
現地在住者のブログでは、「インドで女性の一人旅は危険?気を付けるべきポイントと対策」で、宿泊先選びの具体的なアドバイスが紹介されています。

Q5: 写真撮影を避けるにはどうしたらいい?
インドでは、外国人女性が無断で写真を撮られることがあります。これを避けるためには、以下の対策が有効です:
- 露出の少ない服装を心がける
- 人混みを避ける
- 写真撮影を断る際は、はっきりと「NO」と伝える
現地在住者のブログでは、「インドで女性の一人旅は危険?気を付けるべきポイントと対策」で、写真撮影に関する注意点が詳しく紹介されています。
Q6: トラブルに巻き込まれたらどこに相談すればいい?
トラブルに遭遇した場合、以下の機関に相談することができます。
- 在インド日本大使館や領事館
- 現地の警察署
- 宿泊先のフロントやツアーガイド
また、現地在住者のブログでは、「インドで女性の一人旅は危険?気を付けるべきポイントと対策」で、トラブル時の対処法や連絡先が紹介されています。
まとめ:女性がインドの治安を正しく理解して旅を楽しむために
インドは独特の文化と魅力を持つ国ですが、女性一人旅では注意すべき点が多くあります。
治安に不安があるのは事実ですが、リスクを正しく理解し、服装や行動に配慮することで安全に旅を楽しむことは十分可能です。
事前の情報収集、現地文化へのリスペクト、そして慎重な行動こそが、安心してインドを満喫するカギになります。